| Exhibition Information
『継往開来』来支鋼水墨芸術展
6月18日(土)
|広東美術館
現代水墨画が多様に発展した今日、来支鋼氏の水墨芸術創作から、伝統的な筆墨を継承し、守っていく勤勉な芸術家の姿が見られ、その作品が反映した根本を貫いて革新を起こす時代精神を感じることができます。


日時・場所
2022年6月18日 9:00 – 2022年7月19日 17:00
広東美術館, No. 38, Yanyu Road, Ersha Island, Baiyun Street, Yuexiu Ward, Guangzhou City, Guangdong Province
イベントについて
はじめに
来支鋼は幼い頃から絵を描くことが好きで、賈又福と李小可先生の下で、中国山水画を体系的に学びました。40年にわたる創作活動において、積墨の伝統的な画法を深く研究し、米芾、龔賢、黄賓虹、李可染など、歴代の巨匠から豊かな芸術的技法と長所を吸収し、古代と現代を統合し、「壮大で勢いと厚みがある」独自の絵画スタイルを確立しました。
唐の王維は、『画山水訣』の冒頭で、「絵画の中で、墨水が一番。自然に法則に沿い、造化の妙を遂げる」と書きました。中国の水墨山水画は唐に始まり、五代に徐々に成熟し、宋元時代に大きく発展したと言われています。中国の水墨山水画の千年以上の進化と発展を経て、歴代の画家たちは山水画の表現技法において豊富な経験を蓄積してきました。黄賓虹は「水墨画を描く時、墨は濃淡があり、互いに影響しない。色の中に色があり、墨の中に墨がある。これこそ積墨の達人だ」と主張しました。積墨は一種の技法として、水墨画の発展の歴史において特に重要です。淡い墨がどんどん濃くなり、層ごとに墨を追加することで、濃いけれども薄くない、厚いけれども鮮やかであり、厚みがあって変化に富む特徴が形成しました。生まれつきの芸術的才能や、筆墨に注ぎ込んだ創作に対する熱情で、来支鋼氏は絵をコントロールする強力な力を備えており、山や川を描くスキルを発揮しながら、繊細なところにも自分の見解があります。
来支鋼が描いた『芸道』、『雲道』、『崛起』などの巨大な山水画は、力強い筆致と濃い墨で聳え立つ山、川、雲を見せました。画面は一体感があり、厚みも深みがあり、微妙に変化する墨の色と巧妙な空白で、写実と写意を兼ね備え、山と川の雄大さを強調するだけでなく、画家の心の中にある山や谷を具象化したものでもあります。特に筆と墨の使い方は柔軟で、濃さや触感の異なる墨跡が絡み合い、適度に集まったり分散する線は表現力があり、画面全体の質感とテンポを効果的にコントロールしました。来支鋼氏の水墨表現手法は強い個人的なスタイルを持っています。彼の代表作である『大潮』、『聖域』、『大江東去』を見てみましょう。雲や水の千変万化がうまく表現されています。彼は白と黒の表現形式で、壮大な水墨風景を作り出し、見る者の無限の想像力を掻き立てます。
「芸術作品の創造は自然から学ぶことから生まれますが、自然の美しさが自動的に芸術の美しさになるわけではなく、その変容の過程には芸術家の内面の感情と構築が不可欠である」。来支鋼氏は、中国絵画の伝統的な創作理念を深く理解しており、自然の中で写生することに拘っていて、全国を旅しました。たゆまぬ実践と探求を通じて、古代の山水画に込められた、「芸術者は道の形である」という道家の思想を徐々に理解できました。
現代水墨画が多様に発展した今日、来支鋼氏の水墨芸術創作から、伝統的な筆墨を継承し、守っていく勤勉な芸術家の姿が見られ、その作品が反映した根本を貫いて革新を起こす時代精神を感じることもできます。