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台湾初の来支鋼展覧会が海峡両側の学界で熱い議論を呼ぶ
2019年9月9日
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2019年9月7日、国父紀念館1階の中山講堂で「来支鋼積墨山水の伝承と革新」座談会が開催されました。これは、台湾での来支鋼積墨展覧会の開幕に続く、綿密な学術交流となります。
座談会は二部に分かれ、著名な学者で台湾芸術大学の元学長である黄光男が主催しました。第一部のゲスト:著名な学者・台湾芸術大学元学長の黄光男氏、中国著名な美術史家・評論家の陳伝席氏、台湾師範大学芸術学院元院長の李振明氏、芸術家の来支鋼氏。
「来支鋼積墨山水の伝承と革新」というテーマをめぐり、熱くて深い芸術交流が始まりました。
著名な学者・台湾芸術大学元学長の黄光男は台湾の優れた中国水墨芸術家であり、国内外で個展25回、共同展30回以上を開催しました。彼は水墨画に対して、独特で深い理解を持っています。黄光男氏は来支鋼氏の作品は壮大で厚みがあり、シンプルだが奥深く、質感とボリューム感を兼ね備えたと思っています。また、来支鋼が創作するときは、対象物の本質を捉えているため、彼の作品に厚み、深み、重みを感じることができる。さらに、作品全体を見ると、水、山、石、雲を通して、この時代に生まれたパワーを体現していると評価しました。
「現代美術史研究の父」と呼ばれる著名な美術評論家の陳伝席氏は、中国で最も権威ある美術史家・理論家の一人であり、彼は理論的な観点から来支鋼氏の作品の現代的意義を認めました。陳伝席氏は来支鋼氏を次のように評価しました。画家にとって、10個の長所でも1つの特徴には及びません。来支鋼氏には特徴があり、雄大で勢いのある絵が多く、さらに雄大さを極めました。来支鋼氏が描く雲は勢いがあり、厚みもあり、まさに時代を超えた名作。一番素晴らしいのは彼は伝統をよく理解し、伝統に基づいて発展し、雄大で力強い時代精神を表現しました。これは来支鋼氏の絵が現代における意味でもあります。
台湾師範大学芸術学院元院長の李振明氏は、台湾で有名な現代水墨画家であり、彼の作品は台湾の多様性のある水墨画に一つの基準を打ち立てました。座談会で、李振明氏は来支鋼の積墨画法が台湾の美術界に対する参考的意味を強調しました。来支鋼氏の作品には、染まりという技法が滅多に見えず、一つ一つ描いていることが分かり、思わずこの雄大さに感動してしまいます。「小さくて確かな幸せ」を強調する台湾独特の絵にも、壮大なビジョンスタイルを探索してもいい時期に来てるのかもしれないとコメントしました。
台北芸術大学美術学院元院長、中央美術学院美術学博士の林章湖氏は現代的な水墨を柔軟に使って心境を表現することに長けており、筆墨の表現に対して独特の理解を持っています。林章湖氏は筆墨の現代性から来支鋼氏の作品の意味を認めました。筆墨の現代性は、伝統的な筆墨から鍛えられた独特の文化的概念であるべきで、伝統的な筆墨を通して、悟ったものを描くことができます。来支鋼氏の積墨山水作品は、個人的な精神を示しており、墨の変化、繊細な深みの変化を感じることができ、雲、水、光と影を通して、人々に新しい雰囲気を作り出しましたと林章湖氏はコメントしました。
熊宜敬氏、台湾の『コレクション』誌や月刊『大観』などの著名な美術雑誌の編集長を歴任し、キュレーターとしても羲之堂二十周年ビッグ展覧会「動く想像力 - 近代中国書画コレクション』など、大規模な展覧会をたくさん企画しました。熊宜敬氏は、来支鋼氏の山水画から受けた啓発について語りました。第一に来支鋼氏の絵の純粋さ、つまり彼の粘り強い姿勢は若い世代では非常に珍しいものです。第二に、彼の作品にある精神が李可染氏の八字奥義「可貴者胆、所要者魂(芸術作品において、最も価値があるのは、勇敢に革新することであり、最も本質的なのは、作品に魂を宿すことです)。第三に、彼の写生の概念は、「芸術作品の創造は自然から学ぶことから生まれますが、自然の美しさが自動的に芸術の美しさになるわけではなく、その変容の過程には芸術家の内面の感情と構築が不可欠である」という中国写生の原則に沿い、常に心を込めて絵を描いています。
李可染氏や斉白石氏など、現代の著名な巨匠の書画作品のコレクターとして有名な劉文傑氏は『劉文傑が語る書画』や『劉文傑が語る書画・続編』で中国書画の鑑賞学を創設しました。来支鋼氏の水墨山水画は、積墨の技法で雲を描くことがその核心であり、さらに積墨の技法、表現形式においても深い蓄積があり、大きな美を追求していることから、鑑賞する価値があると評価しました。
芸術家の来支鋼氏は一人で学ぶとき、辛さや孤独を恐れてはなりません。困難であればあるほど、より高いところに登ることができます。実力さえ養えば、なんでも描けますと述べました。
心で絵を描き、自然の法則に従います。「役職なし、肩書なし、学歴なし」、貧乏な出身の来支鋼氏は、自分を鍛え、自分の「作品」で宝島の芸術界や学術界に深い感動を与えました。これこそ「来支鋼の芸術的魅力」です!
台北芸術大学美術学院元院長の林章湖氏は「師牛堂に雲煙が立ち込め、法脈写生の革新を図る。芸術こそが唯一の道であり、支鋼の積墨が新しい精神を開拓した」という詩で来支鋼氏を高度評価しました。